健康意識を向上させ、地域を元気に。『梅花剣道友の会』では剣道日本一を目指す(荒堀真志 / あらほり整骨院 代表)

小中高と数多くの戦績を残し、有名選手として名を馳せた荒堀さん。大学で剣道を続けることも考えましたが、柔道整復師の資格を取るために専門学校への進学を決めました。
しかし、剣道を忘れることができず一度休学し就職。仕事をしながら実業団剣士として試合にも出場し結果を残しました。

国家資格を取ってからは修行期間を経て地元に戻り、「あらほり整骨院」を開業。患者さんの治療をしながら、地域向けに怪我予防・体力向上のための運動講座を開いています。さらに、地元に剣道道場がないことを気にかけ、ご自身で剣友会を立ち上げました。

肩肘を張ることなく、とても自然に地域貢献活動を続ける荒堀さんに、開業までの経緯や剣道のこと、そして今後の展望について伺いました。

プロフィール

荒堀 真志(あらほり しんじ)
1986年大阪生まれ。和歌山工業高校卒業後、柔道整復師の資格を取るために専門学校に進学。2年次に休学しフットワークエクスプレス株式会社に勤務。復学し資格取得後、 整骨院での勤務を経て、あらほり整骨院を開業。現在、代表を務める。

剣道は小学校1年生の時に始め、中学生の時に和歌山県で個人優勝。高校時代には近畿大会出場、国体5位、団体でインターハイ出場など数々の戦績を残す。2017年に梅花剣道友の会を立ち上げ、現在代表を務める。

小学生から会社員、お年寄りまで。地域社会の健康を支える整骨院

ーー事業内容について教えてください。

和歌山県で「あらほり整骨院」を経営しています。

当院は父が『鍼灸師あん摩マッサージ指圧師』、僕が『柔道整復師』の資格を持っていて、マッサージも鍼灸も整骨も可能なんです。

いまはもう他界してしまいましたが、祖父が『あんま師』、祖母が『鍼灸師あんまマッサージ指圧師』の資格を持っていて、祖父母の代からこの地域の皆さんの治療を行ってきました。

いずれも国家資格なので、施術が保険の対象になります。患者の方々は、費用を抑えて症状を改善できる点が大きな特徴ですね。

ーーどんな悩みを抱えた人が来院しますか?

急性の腰痛や脱臼、骨折、捻挫、挫傷、打撲など様々ですね。学校が近いので、部活や体育の授業で脱臼した子供の応急処置をすることもあります。

ーーこちらの機械はどんなことに使うのですか?

この機械は干渉波治療器です。周波数の異なる搬送波を身体に流すことで、電気で痛めている箇所を刺激し、筋肉を緩めます。その上でマッサージと組み合わせることで症状を改善していきます。

ーーこちらのベッドは?

ウォーターベッドです。これは水圧の力で全身をほぐす機械で、ローラー式のマッサージ機のようにゴリゴリとした感じはありません。

腰にかかる負担が少ないため、ご高齢の方や骨の弱い方も安心してご使用いただけます。

リラクゼーション効果も高く、ストレス解消にも効果的です。施術の後に寝っ転がっていただき、そのまま寝てしまう方もいます。

ーー整骨院を経営する上で大切にしていることはありますか?

第一は、患者さんが抱える悩みや痛みを取り除くことですね。当院で対応しきれない場合は、近くの病院と連携して患者さんの治療にあたっています。
また、最近は腰痛予防の体操教室や、運動不足解消のための運動・ストレッチのクラスを提供しています。街の区民会館で歩行練習の指導もすることもありますよ。

ーー地域の方々への貢献活動ですね。そういった活動をするのはなぜですか?

怪我の予防のためです。歳をとるとつま先から歩くようになってしまい、歩き方が原因で身体を痛めることがあるんです。このため、踵から歩く練習やO脚予防のために踵の外側をつけて歩く指導などをしています。

普段の身体の動かし方を変えることで怪我を予防し、運動不足も解消することが狙いです。勉強会やセミナーなどの座学も行っていますよ。

この辺りはスポーツをやっている学生も多いので、バッティング指導や投球指導、食事指導も行っています。朝はお年寄りを対象とした講座、午後は会社員や学生を対象に講座を開いています。

当院は、下は幼稚園から上は90歳まで、さまざまな年代の患者さんが通院してくださっています。地域の皆さんに愛され、人が集まる場所にしたいですね。

ーー整骨院の入り口にマッサージに関する掲示物もありますね。

来院する方で、足の冷えや疲れ、むくみなどの悩みを持つ方も多いので、改善するために「中足骨マッサージ」をおすすめしています。そのほか「これは良い」と思った商品は仕入れて皆さんに紹介するようにしていますね。

ーーそういった情報はどちらから得ているのですか?

身体に関する最新の情報や、おすすめの商品は専門学校時代の同級生との情報交換や、組合からの情報発信を参考にしています。自分が気になるテーマを調べたり、同業の友達に聞いて勉強することもありますね。

インターハイ出場後は専門学校に進学。休学し実業団剣士に

ーー剣道はいつから始めましたか?

小学校1年生です。始めたきっかけは占いなんです(笑)

当時、母が占いにハマっていて、ある占い師の方に「息子さんは五黄の寅年生まれ。気性が荒いから、武道でエネルギーをおさめる方がいい」と言われたんです。

小学校6年生までは大阪の高石剣道会でお世話になっていました。小学校6年生で和歌山県に引っ越してきてからは、中学校3年生まで学校の部活と建武館という道場で稽古をしていました。

ーー学生の時の戦績についてうかがってもいいですか?

中学生の時は、和歌山県で個人優勝しました。

高校は和歌山工業高校に進学し、近畿大会出場、2年次に国体5位、3年次には団体でインターハイ出場も果たしました。

ーーすごいですね!大学から剣道推薦の話もあったのでは?

大学への進学も考えていましたが、高校までで剣道をやり切ったので、専門学校に進学することにしました。

ーー専門学校に進学したのは、柔道整復師の資格を取るためですか?

はい、先ほどお話しした通り、祖父も父も国家資格を持っています。せっかくだから、祖父や父とは違う資格を取ろうと考えたんです。

しかし、途中でまた剣道がやりたくなってしまいました(笑)

そこで専門学校2年生の時に休学してフットワークエクスプレス株式会社に就職し、2年間だけ営業職として働いたんです。実業団剣道に打ち込み、2年目で近畿大会2位になりました。

ーーすごいですね!フットワークエクスプレスには何歳まで勤めましたか?

22歳までです。その後は復学し、学校に通いながら大阪の整骨院で見習いとして働きました。その後、田辺の隣町の整骨院で2年間修行して「あらほり整骨院」をオープンしました。今年で10年目です。

故郷のために剣道ができる場所を。『梅花剣道友の会』を立ち上げ

ーー荒堀さんは、少年剣道の指導もされていますよね。始めたきっかけは?

この近くで剣道をするには、田辺まで行かないといけません。近辺の中学校の剣道部OBも多く、子どもたちに剣道を習わせたい人もいたのですが、少し遠かったんです。

そこで2017年に梅花剣道友の会を立ち上げ、近くの体育館を使わせていただくことになりました。

ーー剣友会の名前の由来は?

地域の特産品にあやかって名付けました。この辺りは梅の産地として有名なんです。現在は小学生が17人ほど所属し、週3回ほど稽古をしています。

ーー小学生、多いですね!

この界隈にポスターを配り、剣道部のOBにも連絡しました。Instagramで広報も行っています。

ーー最近はサッカーやダンスなどの競技が人気だと聞きます。皆さんどんなきっかけで剣道を始めるのですか?

人それぞれなので一概には言えませんが、親御さんとしては「集中力や協調性を持たせたい」「基礎体力をつけてほしい」「人見知りを克服してほしい」「コミュニケーション能力を身につけてほしい」などの期待があるようです。

子どもの目線で見ると、やはり友達作りの側面が大きいですね。最近だと『鬼滅の刃』効果もあります(笑)

剣道を「楽しい」と思ってもらうために定期的に体験会を開き、タイヤ打ちや風船割り、新聞紙斬りなどを体験してもらっています。

ーー子供を指導するときに気をつけていることを教えてください。

剣道には厳しいイメージを持っている人も少なくありません。厳しさも大切ですが、子どもたちからすると、そればかりでは楽しくないでしょう。そこでできるだけ和気あいあいと、厳しさの中にも楽しいと感じられる稽古を目指しています。

ーー道場訓である「凡事徹底」にはどんな想いを込めているのでしょうか?

当たり前のことを、当たり前にできる人」になってほしいと願いを込めています。例えば、きちんと挨拶をするとか、靴を揃えるとかですね。剣道以前にまず「人として」基本的なことができているかどうか。どんなに剣道が強くても、基本的な部分ができていなければ剣道をする意味はないと思うんです。これは僕の高校の恩師の影響が大きいですね。

剣道をする上で一番大切なことは礼儀や人間形成です。礼儀作法をしっかりと指導し、これからの社会のリーダーになっていける生徒を育てることが理想です。

ーー技術面ではいかがでしょう。

剣道人生は、小学生だけではなく、中学、高校、大学、社会人…大人になってからもずっと続きます。だから基本を大切に、長く続けることを見据えた剣道指導を行っています。

ーー剣友会には大人の方も所属しているのでしょうか?

はい、お子さんが剣道を始めたことがきっかけで、ご自身も始める保護者の方もいらっしゃいます。子どもたちが一生懸命になって燃えると、やはり保護者の方々も燃えますよね(笑)段を取得した保護者の方もいて嬉しい限りです。

県内だけではなく、県外や昔の同期・先輩の繋がりで色々なところの錬成会にも参加させていただいています。新たな縁ももちろん嬉しいですが、昔の剣友たちと今も繋がっていられることは僕の人生における財産の一つです。

健康意識を向上させ、地域を元気に。少年剣道は日本一を目指す

ーー今後の展望について教えてください。

引き続き、接骨院としてのサービスを提供しつつ、トレーニングやフィットネスの部門も力を入れていきたいですね。健康意識が向上すれば、地域も元気になると思うんです。

整骨院としてのサービス提供だけではなく、僕を育ててくれた地元への恩返しの気持ちも込めて、地域社会への貢献活動も行いたいんです。

ーー剣道に関してはいかがでしょう。

少年剣道は日本一を目指したいですね。そして剣道人口を増やしたいです。嬉しいことに体験会を開くとたくさんの子どもたちが参加してくれます。やはり、剣道人口を増やすためにはクチコミが大切です。厳しさの中にも楽しさを感じてもらい、人を呼び込んでいきたいです。

保護者の方々も熱心でたくさん協力していただいているので、これからも一緒に頑張っていきたいです。

ーー地域の皆さんのために健康講座を開かれてること、剣友会を立ち上げ地元の名産品にあやかって名を付けたこと…本当に故郷が好きで、自然に貢献活動をしていらっしゃるように感じました。本日はお話をお聞かせいただきありがとうございました!

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